予実管理とは?

これまで、黒字倒産の実態と、そうならないためにキャッシュフローの黒字を目指すことが 重要であることをお話ししてきました。
では、具体的に何をすれば良いのでしょうか?会計データを活用するというのは具体的に どんなことなのか?今回は「予実管理(よじつかんり)」という手法についてのお話しです。

予実管理とは?イメージ



■ そもそも「予実管理」とは?

企業活動においては、年初や月初に経営目標を立て、それを達成すべく営業活動をしていると思います。予実管理(よじつかんり)とは、企業の立てた経営目標(予算)と実際の結果(実績)、予算と実績を管理することを言います。予算実績管理とも言います。

経営目標である予算に対して、どの程度クリアできているのか、あるいはどの程度足りないのか、何か異常な動きはないかなど、予算と実績を対比することで達成度合いや問題箇所を見ていく手法です。

それによりその後の営業活動の方針を考え たり、早め早めに対策を考え、手遅れになる前に軌道修正する、ということが目的になります。



■ 身近なコトで例えると・・・

身近なコトで例えると・・・イメージ

もっと具体的なイメージを持つために、身近なコトに置き換えてみましょう。

予実管理は、ダイエットに例えることができます。もっと言えばレコーディングダイエットと言えます。レコーディングダイエットとは、 毎日食べたものを記録するだけで痩せられると人気のダイエット手法です。

例えば、「5ヶ月後までに5kg痩せる」という目標(予算)を立て、1ヶ月に1kgのペースで痩せていく目標を立てたとします。毎日の食事を記録し、体重計に乗って効果を測定します。

それにより、食べすぎかどうかが見えてきたり、目標数値までちょっと足りないなという状況が見えてきたり、今後はもっとこういう事をしよう、という考えが浮かんできたりします。来月は○○の食べすぎを注意しようとか、もっとこういう運動も取り入れようとか具体的な改善策が思いつ きますよね。予実管理も基本的には同じで、どんどん改善できるところを考えていけるようになるのが醍醐味と言えます。



■ 会計データが経営判断材料になる簡単な方法

多くの会社では会計ソフトを使って日々の取引を記録したり、あるいは会計事務所に依頼して会計データを作ってもらっていると思います。
しかし、試算表や決算書を作るためだけの会計データは、これから先の経営を考える上でそれほど多くのヒントは得られません。 (もちろん読み取れることは あります)

では、どうすれば経営の未来を考えるデータになるのか?
そのキーワードになるのが「予実管理」という手法なのです。

予算を立てない場合は、毎月の会計データが出来上がっても、それが本当に良い結果なのかどうかわかり辛いのです。「これだけの売上があったから良かった」とか、「前年に比べて○%アップした」というような見方だと、本当にそれが黒字倒産を防ぐことができる結果なのかどうかはなかなか分かりません。

どのくらいの売上があれば良いのか?
もっと言えば、どのくらいの売上がなくてはならないのか?

予算を立てることでそういう見方ができるようになり、結果として黒字倒産を防ぐための様々な判断に活かすことができるようになります。

会計データが単なる実績データではなく未来に役立つデータに進化するのです。

比べる指標がなければ、ただ何となく推移し決算時にどのくらいの利益だったのか、キャッシュフローは黒字だったのか赤字だったのか、ということが見えてくるだけで対策のしようがありません。

予算を作ることで見え方が変わります。



■ 中小零細企業に必要なのか?

予算と聞くとやはり上場企業など大企業のイメージが強いですよね。中小零細企業ではなかなかできる人材もいないし、やる必要はないんじゃないの?と思われる方も多いのではないでしょうか。

経済が右肩上がりの時代ならそれでも良いと言えたかも知れません。また、簡単に取り組めツールがなかった時代であれば難しいかも知れません。

この問いへの答えは「中小零細企業にも必要」です。むしろ黒字倒産のリスクが高い中小零細企業だからこそ本来は取り組むべきことではないでしょうか。

ここで大事なのは、中小零細企業が大企業のような予算を作ろうとはしないことです。大企業の予算は緻密で複雑なので作ろうとしてもできませ ん。そんな余裕もノウハウもないからです。

中小零細企業には、もっとシンプルで且つ企業の存続に役立つ予算というものが必要になってきます。予算を作って毎月進捗状況ををチェックして見ていくだけでも、今までとは違った世界が見えてくるはずですよ。



まとめ

・予実管理に取り組むことで業績改善の足がかりとなる。
・中小零細企業には、中小零細企業向けのシンプルな予算作成が良い。
・大切なのは、予算と実績を比べることで見えてくることを経営に活かすこと。

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